ほしめぐり-夢と考察の泉-

星のカービィに関する考察と妄想をしていきます。捏造的妄想・雑絵注意

【某長文考察】スターアライズの諸々から考察してみた・前編

初めに

この記事には筆者個人の考えと妄想が含まれています。プレイヤーの数だけ解釈があり、その殆どが公式の見解にはなり得ないことをご留意の上お読みください。

 

またこの記事は星のカービィ スターアライズの致命的なネタバレを含みます(今回はストーリークリアまでの要素に踏み込みます)。ストーリーモードをクリアしていない方の拝読はオススメしません。というより今すぐブラウザバックです。

 
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スターアライズ、本当に楽しかったです。ですがクリア後とにもかくにも「考察したい」と思えた話題がふたつありまして、こちらはそのうちのひとつ……記事としては前編となります。

 

 今回のテーマはずばり、

スターアライズ本編中の台詞から古代カービィ史について考えてみた」、です。

 

 

スタアラのネタバレを下げるためと言ってはなんですが、私事を少々。

 

それはトリデラが最新作だった頃でした。私はブログを開設し、「マホロアについて考察する」と当時は意気込んでいたものです。

ですがその若気の至りも長くは続きませんでした(記事一覧を見てもらえばお分かりになると思います)。理由はまあ、モチベーションも確かにありましたが、

ロボプラの発売により「マホロアやハルカンドラの話題は語り尽されてはいない」と思い知らされたのが一番でした。

星の夢マホロアにより「古代のひとにより作られた」と言及されたギャラクティック・ノヴァのレプリカ、もしくは試作品……のような製品でしたし、

ギャラクティックナイトwiiの重要な移動通路、異空間ロードを通って召喚された事も本当に驚くと共に「彼も(ハルカンドラと)関係があるのか」と新たな謎を呼びこみました。

 

そして時は経ち、スターアライズにもまたハルカンドラ等、wiiから続く“伝説のアイテム達”に関する謎を示唆する内容が言及されていました。

気になる事、整理したいと思った事もまた爆発的に増え……今回の考察に至ります。

 

とはいえ今回はスターアライズの考察。

ここまで来れば最早ネタバレが嫌な方はいないと信じて率直に言うと、

 

魔神官ハイネスの高速呪詛から古代カービィ世界の出来事をふんわりと考えてみた

です。

 
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ハイネス (はいねす)とは【ピクシブ百科事典】

今回はこちらから独白文を抜粋して、個々に考察していきます。全文をご覧になりたい方はこちらからどうぞ。

それでは、本題に移ります。

 

魔法を司る一族の所在

銀河の果てに追いやられた魔力を司る我ら一族の悲願!

銀河の最果てヘと我らを置き去りにして旅立ち今も恐らくどこかでのんきに暮らしておるお前らに最早未来などない

銀河の最果て、と言うと荒廃した星であるかのハルカンドラを思い出しはしました。ですが魔法の民ハイネスの本拠地たる大魔星マジュガルハロアがハルカンドラよりもポップスターに近しいこと、そして「SDX」のモードのひとつ『銀河にねがいを』の舞台であるミルキーロードがポップスターに隣接していることを考えると、

「銀河の果て」がポップスター近辺、「旅立ち」「呑気に暮らした」その移住地がハルカンドラのある世界では?

という考えが自分の中では確立されました。

 
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上記は『銀河にねがいを』、の説明文。ポップスターからミルキーロード…天の川とも呼べるであろう星の群を越えた先にギャラクティック・ノヴァはいました。
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「スターアライズ」ではそのオマージュの如く、ポップスターから繋がる星の道の果てに、マジュハルガロアは存在しています。ノヴァと近い…などと考えるのは早計かと思いますが、天の川は銀河を横に見たものであり、その端は「銀河の果て」と現実にも呼ぶことが出来る事から、先の考えはあながち突飛でもないのでは、と思うのです。

 

 

科学の一族と伝説のアイテム

我らの魔力があってこそ、奴らの科学と融和することで成し得た偉大な繁栄! 
銀河の危機とも呼べるあのおぞましい悪夢を退けた我々に対しあまりの仕打ち! 

 さて、そんな「封印され銀河の果てに追いやられた」ハイネスの一族ですが、封印を施したのは「科学を扱う一族」であり、どうやらふたつの族が手を組んだ事で繁栄したようですが……彼らに関わる土地にハルカンドラを含めた以上、その繁栄の元を「マホロアにより言及された、古代の人々が制作したと言われるアイテム」に結びつけるのは自然な流れでしょう。 

ですがハイネスの長文の中では、物品について言及している訳ではありません。

そこで私が注目すべきと考えたのは、「悪夢を退けた」、という文でした。

悪夢、といえば「夢の泉の物語」のラストボス、ナイトメア。打ち倒す鍵はスターロッドでした。
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そう、スターロッド。あのマホロアが、古代の人々が作ったと言及したアイテム。大昔の悪夢打倒に古代の人々が関わっているとなれば、やはりスターロッド……伝説のアイテムの制作が考えられるでしょう。

ハイネスは「銀河の最果てに我等を置き去りにした」と話しており、それは同時にふたつの種族はポップスター近辺の銀河で夢のようなアイテム達を作り出していた、と言う事を示唆しているのだと思えます。

(なお筆者は未確認ですが、エンデ・ニルの体躯にスターロッドの紋様が刻まれている、とのこと。それも証拠のひとつとなるかもしれません)

 

科学の一族の容姿は、先程より話題に登るマホロアと同様の姿が濃厚ではありますが、あくまでひとつの可能性。

ですが彼…或いはその先祖が元はポップスター近辺にいたとなれば、「彼らはハルカンドラに住んでいるのだからこんな所にあるのはおかしい」と悩まされてきた、浮遊大陸フロラルドの古屋敷に存在する肖像画にも「旅立つ前に描かれた」ものと説明が付けられます。

マホロア自身機械操作(ローアの操縦)や建築技術(スペシャルコレクションでのアトラクション)に優れているところもあり、科学の一族の血を引いていてもおかしくはないかと思えました。
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マホロア生い立ちめぐり【カービィ考察1writing】 - ほしめぐり-夢と考察の泉-

(以前の“マホロアの生まれと育ちについて”の考察はこちら。『トリプルデラックス』にて背景にあった肖像画を軸にして、考察を行っていました)

 

上記の考察は、確かに別の可能性も存在します。

ですが「Return to Dreamland」と「wii」の英タイトルが、(ハルカンドラに移住した、科学の一族の出立の地がポップスターであると考えれば)含みのあるもの……『ローアやマホロア(の一族)による、プププランドへの帰還』という意味に見えてくるので、私としては一連の説が“好み” なのです。

 

 

闇を祀る一族とダークマター

闇の物質を祀る我が一族の復権は近い 

闇の物質を祀る……と、明らかにダークマターを示唆するような台詞は一文あるだけで考察に波乱を呼びます。

 
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スターアライズのラスボスにして、破神として召喚されたエンデ・ニルの形態のひとつとしてダークマターと思しき形を為していることも、関連づけぬ訳にはいかなくなる要因でしょう。

三魔官の帽子にギザギザの文様が刻まれているのも、偶然の産物とは言いきれないのではと深読んでしまうくらい。

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写真中上半分はスターアライズ公式サイトより、下2つはプププ大全より。デデデ大王も入れたのは……特に深い意味はないです。しかし「あつめて!カービィ」にてデデデが操縦し、「wii」にてハルカンドラで立ちはだかったHR-D3の存在(とダークマターからの操られ体質)が、科学の一族との関連性を思案させるのです。

 

 カービィ版深夜の真剣考察60分一本勝負!ダークマター編 - ほしめぐり-夢と考察の泉-

大昔、個人的な考察の中で「現実での暗黒物質は宇宙を構成する不可欠的な存在」という調べを付けていました。

(そういえば最近可視化に成功していますね。宇宙を支える巨大な重力ネットワーク、と解説されていました。下記は記事リンクです)

カナダの大学が「ダークマター」の可視化に成功──宇宙を支える「巨大な網目」が浮かび上がった|WIRED.jp

 

カービィ世界のダークマターは侵略者としての活躍が多いですが、もし先の、現実における全能的な見方を持つ者もいたとしたら?

宇宙を構築する存在だなんて、崇めるに足る存在ではないでしょうか?

 

そしてダークマターといえばもうひとつ。

 
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マスタークラウン
エンデ・ニルが武器として具現化させるアイテムのひとつでもあり、古より伝わるアイテムのひとつでもあります。

これまでの考察を踏まえると、マスタークラウンは(移動手段であるローアを除き)ハルカンドラに持ち込まれた唯一の“伝説のアイテム”と言えるのではないでしょうか。

 

思えばハルカンドラには、伝承だけが伝わり肝心のアイテムはマホロアをもってしても天かける船ローアしか発掘できませんでした。wiiにてポップスターに墜落してきた後の展開を考えるとローアにも目ぼしい物はなかったと見えます。

かつて友であった奴らは我ら一族の力に恐れたのか、一族を皆ことごとく封印し銀河の果てヘと追いやった! それでも飽きたらずかこの歴史からその存在さえ一辺も残らず消し去ろうとしたぁ!

ハイネスの独白にある「一族の力」は魔法を司る力とは考えられますが、それだけで銀河の危機をも救えるアイテム達の制作を打ち切ってまで……否、それさえも銀河の果てに置き去りにして(少なくとも、科学の一族からすれば)歴史から存在を抹消せんとしたのは何故なのか。

 

私の仮説としては。

古代の人々はマスタークラウンを、そしてクラウンに備わる闇の力をこそ恐れ、魔法の一族(闇を祀る一族)の存在を消しさろうとしたのではないか、というものです。

マスタークラウンから考察&妄想を広げる - ほしめぐり-夢と考察の泉-

 以前マスタークラウンを考察した際、「マホロアが支配を受けたのはあくまで無限のチカラによるもの」とし、その上でダークマターが存在する可能性を重ねていました。

しかし無限のチカラが無色の、善にも悪にもなれるチカラであると信じていたからこそ、この考えに至ってしまったのではないか……今ではそう思えるのです。もしも闇の力のみを、それこそ無限大までに増幅させることが出来たならとてつもない脅威でしょう。
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そしてその恐れは、「ハルカンドラの守り神であるランディアをも飲み込む」という形で既に現れています。

 

マホロアの言葉通り『セカイをシハイできるようなすごいアイテム』である、マスタークラウン。しかしその危険性は、(夢を生むスターロッドを夢の泉に刺したままにしたり、ノヴァは巧妙に隠しつつも銀河の果てに置いていたりしたのに)クラウンだけがハルカンドラで保管され、守護された理由としては充分ではないでしょうか?

 

 

まとめ~歴史考察〜

さて、ここまでで考えてきた事から、私なりの時系列をまとめるとこうなります。

 

①むかしむかしあるところに魔法を操り闇を祀る一族と、科学を扱い夢を信ずる一族がいました(ノヴァやスターロッドが夢を生んだり叶えたりする事から、この一族は夢に関して特別な感情を抱いていたのではと考えています)。

②科学の一族はどうにかして世界中に夢を与えたいと思いましたが技術だけではどうにもなりません。そこで彼らは魔法の一族と手を組みました。

③ふたつの一族は協力して、様々なアイテムを生み出しました。スターロッド、ギャラクティック・ノヴァ……もしかしたらディメンションミラーも彼らが作ったものかもしれません。そしてそのうちの星の杖は、銀河に襲来した悪夢をも退けたのです(あるいはその為に制作されたのかもしれません)。

④彼らが手を組んだのは何が最後かは分かりません。しかし決別したのはマスタークラウンがかきっかけだったのでしょう。クラウンは魔法の一族たっての希望で生み出され、闇を生み出し続けるそれはあまりにも、彼らの崇める神に性質が似ていたのです(この辺りの所感の根拠はまた別の考察にて)。

⑤科学の一族は魔法の一族に封印を施し、アイテムに纏わる資料を消し去る事により、彼らの崇める神を歴史から抹消しました。そして魔法の一族はというと、マスタークラウンを銀河の果てよりずっと遠くへ持ち出し闇の力を抑えられる者を探すべく天かける船、ローアに乗って飛び去って行ったのです。

 

────そんなかんじのような。勿論ある程度は妄想が入っていますし、時系列は(まだ)それぞれのプレイヤーの想像に任せられています。皆さんも古代の銀河に思いを馳せてみては如何でしょうか?

 

今回はここまで。

後半はスターアライズのラストボス、エンデ・ニルについて考察をしていきたいと思います。アルティメットチョイス最高難易度時の内容にまで踏み込むので、(ピース回収以外)の全ての要素をクリアしていない方はネタバレに気を付けてもらうことになりそうです。

 

それでは!

 

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